歌劇場専属のオペラ歌手の一日ってどんな感じ?

こんにちは。

オペラ歌手の一日ってどんな感じだと思いますか?

今回は歌劇場所属のオペラ歌手の典型的な一日について話をしてみようと思います。

オペラ歌手の一日は朝10時から

オペラ歌手の朝は早くて10から始まります。これはドイツの歌劇場ならばどこでも共通です。なので起床はだいたい8時ぐらい。朝食をとってから9時半ぐらいには劇場入りして発声練習などをして準備します。

内容はその日によって変わりますが、10時になると舞台稽古だったり、指揮者やピアニスト(コレペティトア)との音楽稽古オーケストラとのリハーサルなどが始まります。ただ実際には10時ぴったりにキャスト全員がそろう必要はあんまりないので、その日の稽古の内容によって、11時に出番が回ってきたり、12時に出番が回ってきたりします。その逆で10時に始まっても、出番がすくなければ1時間ぐらいで練習が終わり、という事もあります。

実際に何時に練習に行けばよいかは、日程表(Tagesplan)によって知らされることになります。この日程表は毎日14時(次の日の日程が公開される)に公開される決まりがあるのですが、その表に誰が何時にどこに行けば良いのか、どの場面を練習するのかが割と細かく記されているのです。

14時に練習終了!

そして午前の稽古は長くて14時まで行われます。つまり最長で10時から14時まで4時間稽古する事になります(休憩20分)。

でもこれはあくまで最長の場合であって、実際に10時に行って14時までみっちり稽古することはそこまで多くはありません。プロダクションに参加している歌手の数が多ければ、場面ごとに分けて練習するので、自分が参加する場面だけ練習に参加すれば良いですし、人数が少ないオペラのプロダクションの時はたいてい練習がはかどるので、時間よりも早く終わる事が多いです。

まあ実際にこの匙加減は演出家次第ですね。中にはだらだらと時間がある限り練習させる演出家もいます・・・・。

14時から18時までは休憩

14時から18時までは休憩時間に割り当てられています。この時間は歌手が特別に同意しない限りは、練習はありません。いわゆる勤務時間外になります。

これは夜の公演や練習に向けて声や体を休めるためです。

たまに演目によっては18時より前に化粧室入りしなければならない時があるんですが、そういう時は午前中の稽古が短くなります。例えば17時に化粧室入りだった場合は13時には稽古を終えなければならない決まりとなっています。最低でも4時間は休憩が確保されているというわけですね。

夜は公演。公演がなければ18時から練習!

公演がある時

公演があるときは、化粧室入りの予定表(Maskenplan)に記された時間までに劇場入りしなければなりません。だいたいその演目ごとに、誰が何時に化粧室入りしなければならないかが決められています。特殊メイクがあるときは公演の始まる2時間前に化粧室入りする事もありますね

ジェイムズ・マクミラン作曲のパルテノジェネシス:化粧室入りは2時間前

歌手の中には本番のできるだけ前に化粧室入りしたい人もいれば、できるだけ遅く化粧室入りしたい人もいます。私が所属していた劇場のメイク担当者はその辺の歌手の希望も踏まえつつ、化粧プランを作っていました。

私はだいたい1時間ぐらい前に化粧室入りして、その後で発声練習をしてから本番に臨むのが好きですね。

公演がないときは18時から22時までが練習時間

公演がないときは早くて18時から練習が始まります。出番が多ければ最長で22時まで練習することがあります。

一日に練習できる最大時間は厳格に決められているので、それをオーバーすることはまずありません。ソリストの練習時間は午前4時間、夜4時間の計8時間と決まっていますが、私が所属していた劇場では途中から7時間に軽減されました。

ちなみに合唱団員やオーケストラ団員の拘束時間はもっと短いです。合唱団員の場合は休憩込みで午前、午後共に3時間20分、オーケストラの場合は休憩込みで午前、夜共に2時間半(舞台リハーサルを除く)と決まっています。

劇場で最も待遇が良いのはオーケストラ団員、その次は合唱団員、そしてソリストの待遇は最も悪いです・・。そうした待遇の差についてはまた別な機会に離したいと思います。

土曜の夜と日曜日は練習なし

それから土曜日の夜と日曜、祝日は練習がない事が契約で定められています。とは言っても日曜日には公演がある事が多いので、月曜日は練習をしない歌劇場も多いです。昔はそれが普通だったようですが、最近は月曜日から練習を始める劇場もありますね。

まとめ

オペラ歌手の一日の例

  • 8時:起床
  • 9時半:出勤
  • 10時~14時:劇場で舞台稽古、音楽稽古など。終わり次第帰宅
  • 14時~18時:自宅で休憩
  • 17時半:再び出勤
  • 18時~22時:公演、もしくは舞台稽古、音楽稽古など。終わり次第帰宅
  • 24時:就寝

おわりに

今回は劇場での典型的な1日について話をしてみました。もちろんこれはあくまで典型的な一日の例ですから、例外もあります。

私は毎年12月にオペラ「ヘンゼルとグレーテル」に出演していましたが、地元の小学生向けに午前10時から公演がありました。 なので9時半ごろには化粧室入りしていましたね。

学生時代は朝10時にレッスンがあると声を出すにはまだ早すぎる・・と文句を言っていましたが、プロになるなら午前10時には声が出る状態でなければいけませんね。

まあ朝も夜もいつでも歌わなければならないので、その辺はいつのまにか慣れてしまいます。

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